フッ素の効果は3つある!上手な取り入れ方とは

こんにちは。稲城市矢野口にある、まつもと歯科クリニックです。

虫歯予防の代名詞ともいえるフッ素は歯磨き粉や歯科医院での塗布など、さまざまな形で取り入れられていますがなぜフッ素が良いのかを正確に理解されている方は意外と少ないかもしれません。実はフッ素には大きく分けて3つの効果があり、それを日常生活で上手に取り入れることが、虫歯になりにくい強い歯を育てる秘訣です。

ここでは、フッ素の働きと取り入れ方、家庭での注意点について詳しく解説します。

目次

フッ素の効果3つ

歯の再石灰化を促す

虫歯の始まりは、口の中の細菌が食べ物や飲み物に含まれる糖分を分解し、酸を作り出すことから始まります。この酸が歯の表面を溶かす脱灰が繰り返されると、やがて虫歯になります。フッ素には、この脱灰を修復する再石灰化を助ける働きがあります。唾液中に含まれるカルシウムやリンと結びついて歯の表面に戻し、溶けかけた部分を再び硬くするのです。特に白く濁ったシミのような初期虫歯であれば、フッ素の力で進行を食い止めることができる可能性があります。

歯質を強化する

フッ素が歯に取り込まれると、フルオロアパタイトという通常のエナメル質よりも酸に強い結晶が形成されます。これは酸に溶けにくい性質を持ち、虫歯の進行を防ぐ強力なバリアとなります。特に乳歯や生えたばかりの永久歯は大人の歯に比べて構造がやわらかく、酸に弱いため、この効果が大きな意味を持ちます。成長期にフッ素を継続的に取り入れておくことで、将来虫歯になりにくい強い歯を育てることができるのです。大人にとっても歯質強化は有効であり、歯の寿命を延ばすために役立ちます。

虫歯菌の働きを抑える

フッ素には、虫歯菌が糖から酸を作り出す代謝を抑える作用もあります。つまり、虫歯の直接的な原因を弱めてくれるのです。酸の産生が減ることで歯の表面が脱灰しにくくなり、虫歯リスクを下げられます。

また、細菌の活動を抑えることは、口の中の環境を健やかに保つことにもつながります。特に甘い物をよく食べる方や間食が多い方にとっては、フッ素を習慣的に取り入れることで虫歯予防の効果をさらに高めることが可能です。

フッ素の種類と取り入れ方

イラスト

歯科医院で行うフッ素塗布

歯科医院で受けられるフッ素塗布は、濃度が高く、短時間で歯の表面にしっかり作用させることができます。特に乳歯や生えたての永久歯はフッ素を取り込みやすく、効果が高いといわれています。3ヵ月〜6ヵ月ごとに定期的に受けると安心です。

フッ素配合歯磨き粉

毎日のケアに欠かせないのが、フッ素配合の歯磨き粉です。市販の多くの歯磨き粉にはフッ素が含まれており、手軽に使うことができます。年齢ごとの濃度の目安は、6歳未満で500ppm、6〜14歳で950ppm、15歳以上で1450ppmです。

歯磨き後は軽く一度うがいする程度にとどめ、口の中にフッ素を残すことがポイントです。

フッ素洗口

フッ素を含んだ洗口液を使ってうがいする方法もあります。学校や地域で取り入れられていることもあり、特に永久歯が生え揃う時期の子どもに有効です。家庭でも手軽に行えて、毎日の習慣にしやすいのがメリットです。

ご家庭でのフッ素、気を付ける点とは

年齢に応じた濃度と使い方

フッ素は安全性の高い成分ですが、年齢に合った使い方を守ることが重要です。小さなお子様は歯磨き粉を飲み込んでしまうことがあるため、使用量を米粒大にとどめ、保護者の方が仕上げ磨きと一緒に行うと安心です。大人は濃度の高い歯磨き粉を適切に使うことで、虫歯予防効果をさらに高められます。

基本のケアと併用する大切さ

フッ素を使っていれば虫歯にならない、というわけではありません。食生活が乱れていたり、歯磨きが不十分であったりすると、フッ素の効果も十分に発揮されません。あくまで虫歯予防を助ける存在として取り入れ、毎日の丁寧な歯磨きや定期検診と組み合わせることが大切です。

【まとめ】

フッ素には再石灰化の促進歯質の強化虫歯菌の抑制という3つの効果があります。歯科医院での高濃度フッ素塗布、家庭でのフッ素配合歯磨き粉や洗口液など、複数の方法を組み合わせることで効果はより高くなります。ただし、年齢や使用方法に応じた正しい取り入れ方を守ることが前提です。フッ素を賢く使用し、虫歯になりにくい強い歯を育てましょう。当院でもフッ素塗布や予防ケアのご相談を承っておりますので、お気軽にご相談ください。

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