test:顎関節脱臼

顎が外れた(顎関節脱臼)でお困りの方へ|稲城市・矢野口駅の歯科

突然、顎が外れてしまったら

顎が痛い女性

「あくびをしたら顎が戻らなくなった」「大きく口を開けたら顎が外れた」——このような症状は顎関節脱臼と呼ばれ、下顎の骨が正常な位置からずれてしまった状態です。

稲城市・矢野口駅近くのまつもと歯科クリニックでは、顎関節脱臼の整復(元に戻す処置)に対応しております。

こんな症状でお困りではありませんか?
  • 口が開いたまま閉じられない
  • 顎がずれて噛み合わせがおかしい
  • 顎に強い痛みがある
  • 話しづらい、よだれが出てしまう
  • 頬がこけたように見える(顔貌の変化)

顎関節脱臼とは?

顎関節脱臼とは、口を大きく開けた際に下顎の関節部分(下顎頭)が、側頭骨の関節結節という出っ張りを越えて前方に外れてしまい、自力では元に戻せなくなった状態です。

医学的には「下顎頭が関節窩から逸脱し、自然に復位しない状態」と定義されています。片側だけ外れる場合と、両側同時に外れる場合があります。

顎関節症

脱臼の種類

発生方向による分類

  • 前方脱臼:最も多いタイプ。下顎頭が関節結節の前方に移動します
  • 後方脱臼・上方脱臼:交通事故などの強い外力で起こることがあり、まれです

経過による分類

  • 急性脱臼:初めて、または久しぶりに起きた脱臼
  • 慢性脱臼:長期間脱臼したままの状態
  • 習慣性脱臼:繰り返し脱臼を起こす状態
  • 反復性脱臼:一度整復しても再び外れやすい状態

顎関節脱臼が起こる原因

きっかけとなる動作

  • 大きなあくび
  • 大きく口を開けての食事(ハンバーガー、りんごの丸かじりなど)
  • 歯科治療中の長時間の開口
  • 嘔吐
  • 気管挿管などの医療処置後
  • 笑いすぎ

脱臼しやすい方の特徴

  • 過去に顎が外れたことがある方:一度外れると靭帯が緩み、再発しやすくなります
  • 関節が柔らかい方:関節の可動域が大きい方はリスクが高まります
  • ご高齢の方:筋力低下や関節の変化により起こりやすくなります
  • 特定の疾患をお持ちの方:パーキンソン病、脳血管障害の後遺症、てんかんなど
  • 向精神薬を服用中の方:筋肉の緊張が緩むことで脱臼しやすくなることがあります

顎関節脱臼の症状と診察

診察してもらう女性

自覚症状

  • 口を閉じることができない
  • 噛み合わせようとしても上下の歯が合わない
  • 顎に痛みがある
  • 唾液が飲み込めない、よだれが出る
  • うまく話せない

他覚所見(見た目でわかる症状)

  • 両側脱臼の場合:顎が前に突き出し、頬がこけたように見えます(顔面長が長くなる)
  • 片側脱臼の場合:顎が脱臼していない側にずれて見えます
  • 耳の前あたり(顎関節部)にくぼみが触れることがあります

検査

問診と視診・触診で診断がつくことが多いですが、骨折の有無や脱臼の状態を確認するためにX線撮影(パノラマ撮影など)を行うことがあります。

当院での治療法

顎関節脱臼の多くは徒手整復法という方法で、手術をせずに元の位置に戻すことができます。

Hippocrates法(ヒポクラテス法)

最も一般的に行われる整復法です。

手順
  1. 患者様に椅子に座っていただきます
  2. 術者は患者様の正面に立ちます
  3. 患者様にリラックスしていただき、力を抜いてもらいます
  4. 術者の両手の親指にガーゼを巻き、口腔内の下顎臼歯部(奥歯のあたり)に置きます
  5. 残りの指で下顎の外側を把持します
  6. 親指で下顎を下方へ押し下げながら、後方へ誘導します
  7. 下顎頭が関節結節を越えると、カクッと整復されます

整復の際は、筋肉の緊張を和らげることが重要です。緊張が強い場合は、筋弛緩剤の投与や局所麻酔を併用することもあります。

その他の整復法

  • Borchers法:患者様の後方からアプローチする方法
  • 外部誘導法:口の外から下顎角部を押し上げる方法

整復後の処置

整復後は再脱臼を防ぐため、以下の処置を行うことがあります。

  • オトガイ帽による固定:顎を固定するバンドを装着します
  • 開口制限の指導:大きく口を開けないよう注意していただきます

繰り返す脱臼(習慣性脱臼・反復性脱臼)について

何度も顎が外れてしまう方は「習慣性脱臼」や「反復性脱臼」と呼ばれる状態です。日常生活に支障をきたすことも多く、適切な対応が必要です。

再脱臼を防ぐための生活指導

  • あくびをするときは顎の下を手で支える
  • 硬いものを無理に大きく口を開けて食べない
  • 食べ物は小さく切って食べる
  • 長時間の歯科治療では途中で休憩を入れてもらう
  • 大笑いするときは顎に注意する

専門的な治療が必要な場合

繰り返す脱臼で日常生活に支障がある場合は、以下のような治療法があります。

  • 顎関節硬化療法:関節に硬化剤を注射し、関節の動きを制限する方法
  • 外科的治療:関節結節削除術など、手術による治療

これらの専門的な治療が必要な場合は、口腔外科を専門とする総合病院や大学病院へご紹介いたします。

受診の目安と注意点

顎が外れた場合、時間が経つほど筋肉が緊張し、整復が難しくなることがあります。できるだけ早めの受診をおすすめします。

当院で対応できない場合

以下の場合は、口腔外科のある総合病院や大学病院をご紹介します。

  • 外傷を伴う脱臼(骨折の疑いがある場合)
  • 長期間放置された陳旧性脱臼
  • 外科的治療が必要な習慣性脱臼

夜間・休日の場合は、救急対応可能な病院の口腔外科を受診してください。

顎関節脱臼の保険診療について

顎関節脱臼の整復は健康保険が適用されます。

処置内容保険点数3割負担の目安
顎関節脱臼非観血的整復術(片側)410点約1,230円
顎関節脱臼非観血的整復術(両側)820点約2,460円

※上記は整復術のみの費用です。初診料・検査料などが別途かかります。