ダメージが溜まりやすい TCH(歯列接触癖)とは

こんにちは。稲城市矢野口にある、まつもと歯科クリニックです。

「気づいたら上下の歯がずっと当たっている」「顎が疲れやすい」と感じたことはありませんか。それはもしかすると、TCH(歯列接触癖)という癖が関係しているかもしれません。

ここでは、知らず知らずのうちに歯や身体にダメージを与えてしまうTCHについて、原因から対策まで解説します。

目次

TCH(歯列接触癖)とは

噛み合わせが深い過蓋咬合の歯並び

上下の歯が接触する時間は本来わずか

実は、会話や食事以外の場面において、上下の歯は本来ほとんど接触していません。安静にしているときの上下の歯の接触時間は、1日を通してもわずか数十分程度とされており、通常は上下の歯の間にはわずかな隙間があるのが自然な状態です。この隙間があることで、顎や歯にかかる余計な負担が抑えられているのです。

TCHとはどんな癖なのか

TCHとは「Tooth Contacting Habit」の略で、日本語では歯列接触癖と呼ばれます。本来であれば接触しないはずの上下の歯を、日常生活の中で無意識に接触させ続けてしまう癖のことを指します。歯ぎしりのように強い力がかかるわけではありませんが、弱い力であっても持続的に接触させることで、少しずつ歯や顎に負担が蓄積していきます。歯ぎしりや食いしばりとは異なるものの、同じように注意が必要な癖の一つとして、近年注目されるようになってきました。

無意識のうちに行っていることが多い

TCHの厄介な点は、ご本人が自覚しにくいことです。パソコン作業やスマートフォンの操作、家事や勉強、運転中など、何かに集中している時に無意識に行っていることが多く、周囲から指摘されるまで気づかない方がほとんどです。緊張しやすい方や、物事に集中しやすい方、几帳面な性格の方に見られやすい傾向もあるといわれています。

TCHによるダメージ

ルームウェアの女性

歯や顎関節への負担

弱い力であっても、長時間持続的にかかることで、歯や歯を支える組織、顎関節には少しずつ負担が蓄積していきます。この負担が積み重なることで、顎がカクカクと音を立てたり、口を大きく開けにくくなったりする顎関節症の原因の一つになることもあります。

肩こりや頭痛につながることも

TCHによって噛む筋肉が常に緊張した状態になると、その緊張は顎周辺だけでなく、首や肩の筋肉にも影響することがあります。原因のわからない肩こりや頭痛が長く続いている場合、実はTCHによる筋肉の緊張が関係しているケースも見られます。繰り返し症状が出る場合は、こうした癖が背景にあることも考えられます。

知覚過敏や歯のすり減りの原因にも

持続的な接触によって歯にかかる負担は、歯のすり減りや、歯と歯肉の境目部分に過度な力がかかることによる知覚過敏の原因になることもあります。冷たいものや歯磨きの際にしみるといった症状がある場合、その背景にTCHが隠れている可能性も考えられます。

TCHへの対策

まずは癖に気づくことから

TCHの対策として最も大切なのは、まず自分にその癖があることに気づくことです。「上下の歯が当たっているな」と認識することが改善への第一歩になります。一日のうち、ふとした瞬間に自分の口元を意識してみる習慣をつけることから始めてみましょう。

意識づけるコツ

気づいたときに、上下の歯をそっと離すことを意識してみましょう。パソコンやスマートフォンの近くに「歯を離す」と書いた付箋を貼っておくなど、目につく場所に貼り紙をしておくと、意識づけの助けになります。小さなメモを繰り返し目にすることで、少しずつ癖を修正し、無意識の接触を減らしていくことができます。

改善しない場合は歯科医院に相談を

セルフケアで意識してもなかなか改善しない場合や、すでに顎の痛みや歯のすり減りなどの症状が出ている場合は、歯科医院にご相談ください。症状の程度に応じて、就寝時に使用するマウスピースのご提案など、お一人おひとりに合った対策をご案内することができます。

【まとめ】

TCHは無意識のうちに行っていることが多く、ご自身では気づきにくい癖です。

しかし放置すると、歯や顎関節、さらには肩や首にまで負担が蓄積していきます。

少しでも心当たりのある方は、まずは日常生活の中で自分の癖に意識を向けてみてください。改善が難しい場合は、どうぞお気軽に当院までご相談ください。

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【この記事の監修者】

■ 松本直人(まつもと なおと)まつもと歯科クリニック 院長/歯科医師
▷ 経歴
昭和大学歯学部卒業(平成9年)
昭和大学大学院歯学研究科修了(平成12年)
平成15年 まつもと歯科クリニック(稲城市矢野口)開設
▷ 専門・得意分野
虫歯・歯周病治療、インプラント、歯内療法、矯正歯科、小児歯科
▷ 所属学会
日本口腔インプラント学会/日本歯内療法学会/日本矯正歯科学会/日本障害者歯科学会
「家族みんなで通える、痛みの少ない歯科医院」を理念に、マイクロスコープ・炭酸ガスレーザー・3Dスキャンを活用した精密治療を提供している。

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